リースがその美しい膨らみをコンプレックスに思っている理由は、
先に述べた雌のシンボルであるというのに加え、もう一つあった。

それは…あまりにも敏感すぎるということだ。



自分のそれが平均よりもずっと敏感で淫乱なものであると自覚したのは
まだこの忌まわしい膨らみが今の半分ぐらいだった頃の事か。

同年代のアマゾネス見習いの少女達に至ってはまだ膨らみ始めても居ない子さえ居るような年頃で、
そんな中ひとり大人並の膨らみを揺らしている自分に、恥かしさと……この時はまだ、ちょっとした誇らしさを持っていた。





集団で行われる沐浴の最中に、胸を揉まれた。


……といっても、性的、雄的なねっとりとした淫気を含むそれではなく、
同年代の少女の膨らみに対する純粋な興味からなる、からかい半分、おふざけ半分の、可愛らしいスキンシップの範囲でだ。


ことさら、胸が膨らみ始める頃などというのは
一応の性教育を終えて間もない時分で、
好奇心旺盛な少女達は変化を始めた自分や仲間たちの身体にも興味津々なお年頃である。


膨らみと呼ぶには可愛すぎるものを後ろから揉み込み、振り返って揉み返されてはきゃっきゃと囀り笑うような中、
はしゃぎ余った勢いでリースの胸にも手が伸びた。


まだ身分などの概念が薄い少女達の中でのリースは、ちょっと特別な、綺麗で優しく生真面目な女の子、ぐらいの位置づけで、
その頃からして顔をうずめてみたくなるような膨らみと、それから生真面目として知られる性格の二点が
容易に『ちょっと特別』という垣根を越えさせてしまったのだった。


あのいつも真面目で大人しい女の子の大きなおっぱいをいたずらしたら、
一体どんな反応が返ってくるのだろう。


好ましく思っている女の子の、滅多に見られないような反応を見てみたい。

そういう好奇心から出た手は、
当然指先の細かな蠢きや親指による乳首転がしなどの淫技を含むいやらしいものではない。

ただそのボリュームを実感しようとしているだけのように、
むぎゅぅっと後ろから鷲づかみにしただけだ。

大きな胸だからある程度強く掴んでも大丈夫と思ったのか、
割合、容赦の無い掌握だった。

槍の訓練で鍛えられた握力を自覚も抑制もなしに込めているそれは
別の女の子がこれをやられたら、「痛(いった)ぁぁぁぁぁい!!」と涙目になって飛び上がるほどの攻撃力を有していた。

当然リースの、その既に豊満にして、しかし未だ膨らみかけである青果実も例外ではない。

ゴム鞠のように硬い少女巨乳の中には瑞々しく新鮮な神経がみっちりと詰まっていて、
そんな部分を掴み潰されたなら悲鳴を上げながら転げまわってしまうだろう。


……が、


「はぁああああああああぅんっ……!!」


――それが、リースが生まれて始めて上げた、女の声だった。


確かに転げまわってしまいそうな痛みはあったし、その痛みで密かに失禁してしまった。


けれどもそれを上回る、あろうことか快楽の波が、地震が、雷(いかずち)が、あっというまに乳首をはしたなく膨張させてゆく姫果実の中で暴れ狂い、知識の上でしか知らなかったリースの性神経を調教済みの肉奴隷のように覚醒させきってしまっていたのだ。


びっくりした女の子が飛びのき、必死に謝る。
何事かと集中する少女達の視線に囲まれる中、どうしようもなく淫らに疼いて病まない幼い肢体と、刻一刻淫靡な形へと膨張し続けるはしたない乳首を腕に覆い隠しながら、リースは大人達がやってくるまで、川の中にしゃがみこんで泣きじゃくるしかなかった。




………以来、女の子達からはそれまでと少し違った目で見られるようになり、
それも手伝って、大きな胸は誇りも何もない、ひたすらに恥かしく忌まわしいだけのコンプレックスの塊になってしまったのである。




   

 

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